人にやってと言われたので選出します。
1位 13・67
圧倒的ベスト。老刑事とワンコ弟子のブロマンス、香港、飯、土地と国の歴史と文化と空気、短編集、小説の構造の必然、ジャンル飛び越え小説、倒叙。全部あります。すみません。ちょっと嘘吐きました。1章にブロマンスがあるんですけどリバースクロノロジーのせいでその後はほとんど登場しないのでそれを期待すると落ち込みます。落ち込みました。そこもいい。ふふ……構造こそが小説における圧倒的強者……。
読んだ後めちゃくちゃリバースクロノロジーが書きたくなった。作品としての好き嫌いとは別に、閲覧後に創作の方のやる気が湧く作品ってあるよな。今年はこれと選外の「実験する小説たち」を挙げさせていただきます。人生単位ではHERO作品(特に掲示板のイラスト)です。
2位 狐になった奥様
動物文学調査の一環。人間に動物が変身したとき、変身自体は非現実的でも構わない。むしろそれが非現実的であるほど、その後の容赦がなく残酷な現実が効いてきていいっす。また犬身の話か?
でもこれは視点が夫側なのがいい。狐の妻も愛しているのがいい。
3位 プロジェクト・ヘイル・メアリー
安定のハピエン厨作家が月は無慈悲な夜の女王の二次創作書いてみた、じゃないんだが。
異世界生物とのバディモノが癖なんで。これはすいません。こんなのは好きです。
こういう話って異世界生物側が馬鹿だったらどうするんだろ。人間で言うと宇宙飛行士側だから社会による選抜が行われて知能が低い個体は異世界生物(地球人のこと)に出会わないのかな。
選外
「モディ化」するインド―大国幻想が生み出した権威主義
実験する小説たち 物語るとは別の仕方で
三宅香帆