麻雀勉強会に行ってみよう

麻雀が強くなりたいか。私はなりたい。
麻雀ブームとは言われているが、ここ数年で麻雀を勉強するためのサービスも増えた気がする。リアル麻雀ならばHQ麻雀や元太麻雀ラボ。牌譜添削を受けたいならゆうせー塾。最近ではオンラインでの勉強に特化した麻雀スタディ、ForMといったサービスも生まれた。

私はその中でも、秋葉原のOneGameで開催される木原浩一プロと茨城啓太プロの勉強会に一年半ほど前からお世話になっている。

麻雀を教えるのが上手いプロって?

麻雀勉強会の講師欄を覗いてみると、Mリーガーを始めとした実績のあるプロが大勢名を連ねている。けれども麻雀の実力が一級のプロでも、麻雀を教える能力も一級だとは限らない。麻雀の解説業を思い浮かべてほしい。もちろん麻雀の実力は必要だけれど、それを言語化する力、実況とやり取りする力、対局者に憑依する力(?)などたくさんのスキルが必要だ。

麻雀を教えるのが上手いプロとはどんなプロだろう。解説業同様、生徒に伝えるための言語化の能力は大切そうだ。人によっては、褒めて伸ばしてくれる先生のほうが嬉しいと思う人もいるだろう。麻雀に限らず人に物を教える、教わるといった関係上当然のこととして、生徒との相性もあるだろう。

それでも、指導経験の豊富さは客観的なスキルの証明になるだろう。特に初中級者にとって、麻雀の苦手分野は無限にあるわけではないからだ。

木原さんは牌譜添削や家庭教師など麻雀を教えた経験も豊富だが、最近ではVTuberの方々を生徒として麻雀を教える配信をよくしている。

その中で、初心者には「特定の手役を目指すこと」、中級者には「手牌に点数をつけること」をよく教えている。これはOneGameの勉強会でも同様だ。私も初めて参加した勉強会でチップを渡され、「これで配牌に点数をつけましょう」と言われた時には「いつも聞いている、アレだ!」とちょっとわくわくしたのだった。あとはこんなタイミングで初めてチップに触ったことにもわくわくした。

もう一つ、麻雀講師に適任のスキルとして、打ってきたフィールドの多様さが挙げられる。
私の主戦場はネット麻雀だが、リアル麻雀の大会では最高位戦ルールを打つこともあるし、Mリーガーの打牌意図も理解できるようになりたい。しかし、ネット麻雀と競技麻雀のルールにはそこまで大きな差がなくても、打ってきた環境で打牌選択が変わることがあるのだ。

この記事は興味深かった。講義中、麻雀プロに「この選択は大差だよ」と言われたら、生徒はそれを信じるしかないのだから尚更である。
ネット麻雀に特化して結果を出したいのならばネット麻雀を打ってきた経験の長い講師を選べばいい。競技麻雀に特化して結果を出したいのならば自分が学びたいルールの強者を選べばいい。ではそのどちらも学びたいと思ったら? 視野が広い講師を選べばいいのである。その点、OneGameの勉強会は、茨城さんも協会A2リーガー&天鳳位&雀荘勤務(木原さんの部下としてしごかれていたらしい)と多彩な経験の持ち主で安心である。

習い事としての勉強会

一生付き合える趣味として麻雀が強くなりたいと思っている。そう思うと、勉強会の立ち位置はイベントではなく習い事だ。習い事だから長期的に、定期的に通えるほうが望ましい。同じ勉強会に通い続ける方が個人に即したアドバイスを受けられる可能性も高まる。
木原さんと茨城さんの勉強会は大体月一の定期開催、曜日も土日のどちらかで開催なので予定も立てやすい。このようにスケジュールが固定され高頻度で開催される形式は麻雀「勉強会」というより麻雀「教室」と呼ばれることが多いように思う。木原さんと茨城さんの勉強会は教室と勉強会の真ん中くらいの規模感で開催されている。

長期的に通いたいと思うとお月謝の話もせざるを得ない。木原さんと茨城さんの勉強会は値段も勉強会と教室の真ん中くらいの規模だと思うのだが、一つ主張したいのは、指導が受けられる時間当たりで考えてもらいたいという話だ。OneGameには講師2人体制の勉強会がいくつかあるのだが、木原・茨城コンビの勉強会は定員が8名で、1卓に1人講師が付きっきりである。つまり受講時間=講師に自分の手牌の質問ができる時間だ。手厚すぎるのでそのうち違法になる可能性がある。

勉強会で来てほしい配牌

勉強会でどんな配牌が来てくれると嬉しいか。毎回国士を狙うような配牌が来ても困るし、実はアガリ一直線の素晴らしい配牌が来ても、質問しようがないので勉強会ではお得ではない。だが普通の麻雀と同じで配牌は選べない。配られた配牌で学ぶしかないのさ。

局面やテーマも同じだ。例えば一般的な東一局から始まる勉強会では半荘の最後まで辿り着かないことも多く、点数状況判断は学ぶ機会が少ない。自分が学びたいと考えていたような局面がやってくることは、配牌一向聴が入るくらいの幸運なのだ。

そう考えると、実戦式の勉強会という形式は、単独では麻雀を学ぶのに不十分だ。家でネット麻雀を打っている時やプロの放送対局を見ている時に麻雀の疑問が浮かぶことも多いだろう。そんな時、木原さんには様々な方法で質問ができる。

ブログマガジン会員ならば牌譜添削、特定の局面について聞きたいなら旧き善き掲示板(MSゴシック)。ブロマガ会員でなくても週に一回の定期生放送にお便りを送って質問することができる。この放送ではプロの対局の気になった局面についても質問可能だ。Twitterで「何切る」の質問を受け付けているプロやVTuberは他にもいるが、多様な媒体で同じ講師に質問できるのはありがたい。

と、木原さんと茨城さんの勉強会のメリットを長々と述べてみたのだけれど、結局はモチベーションが上がる先生に師事することが一番だ。私が木原さんのOneGameに通うことを決めたのは何より、まだリアル麻雀を始めたばかりの頃、ほとんど何の楽しさも理解できなかった中で、緊張せずに麻雀の話ができた体験がとても嬉しかったからだ。それ以来、私はリアル麻雀が好きになり、イベントに出たりフリーで打ったりできるようになって、麻雀がますます好きになった。君も木原さんの勉強会に来てみないか。あんまり人気になりすぎると予約が取りにくくなって困るけど、その時は月に2回開催にしてもらおう。

次回の勉強会はこれ→11/30(土)12時からの部15時からの部