起床。拍手ありがとうございます(これは定期的に言わないと拍手が虚空に向かっていると誤解されるのではないかという恐れを抱いている)。
「文学のトリセツ」
読んだ読んだ。初心者にはよい本だった。何もわからないんだからねこっちは。カタカナが入る度に言葉の意味を説明してほしいんだから。
評論ではよく出てくるなぁという単語(二項対立……脱構築……マルクス主義……)がどんどん説明してもらえてありがたかった。でも最後まである思想を特別視して批評に援用する正当性みたいなものがよくわからなかった。本文中でも指摘されているように現代においては様々な観点で反論されているエディプスコンプレックスのような概念を援用する意味ってあるのか?自然科学的に正解かどうかは大事じゃないのかな。そもそもある作品を批評しようとする時に既存の思想を援用しなきゃいけない理由がよくわからなかった。説明するためのショートカットみたいなもん?レビューを引用するみたいなものか?二項対立、脱構築辺りはわかりやすかったけど、どんどん複雑な主義主張思想になるに従って何でそれを選んだ……?という感が出てきた。テクスト論の立場を維持したまま援用を突き詰めていくと、「そのテクストはお前の主張をするための道具ではないのですが?」となってしまわないんだろうか。それともそれでもいいのかな……。
美術解剖学のどでかい本も届いたのでちょっと読んだ。7370円。フルカラーで600ページ以上もあるから妥当だな。同人趣味をしていると、高価なフルカラーや分厚い本は単純に原価が高いだろうから高値でもしょうがないなと思えてくる。
「筋肉は誰が何といっても美術解剖学の華でもありますからね。」という文章が当然のように出てきてちょっと笑った。そうなんだ。