二次創作小説の中にある小説を書くコツ

文章読本を集めるのが結構好きという話をしたけど、最近文章講義もちょっと受けている。そういった所で出てくる創作のコツの中で、二次創作(特にCPモノ)って創作の入口としてめちゃくちゃ機能しているなと思ったのでその話をする。

コツ1「キャラクターをなんらかの状況に放り込んでストーリーを作る」
これは表現を変えて様々な書物講義の中で頻出する。テーマを直接描いたりプロットを立てるのではなく、キャラクターが勝手に動くのを待つ、そうなるまで準備するってやつです。
二次創作をやる上では、わざわざ考えなくても衝動としてこういうやり方から始まることが多いと思う。AとBがCしたらどうなっちゃうの!?キャー!みたいな。
それが同じジャンルの二次創作を続けていくと何故かだんだん抽象的になってきてプロットが入り組んで来て……いかんよ……(あくまでコツを掴んだ創作をするとやりやすいよって話なので、そうでない創作が悪いわけではないです)。

コツ2「視点人物と描写したいキャラクターは別に設ける」
創作の一つの型として、凡庸な視点人物から魅力的な人物を描く、というものがある。いくらでもあるけど、例えば「博士の愛した数式」とか。初心者は自分が主人公の小説(私小説)を避け、家族の誰かを書いてみるといい、というのもよく言われるコツ。
カップリング物でAがBを観察していれば必然的にこういう構図になりそう。
ちなみに私はモモ視点がかきやすい。理由はわかるね。

コツ3「キャラクターの設定を作り込む」
コツ1を実行するためには本編に出ない部分までキャラのことを考えることが大事だと言われる。年表やプロフィール帳を作るといった型作りが推奨されることもある。
言うまでもなくオタクがようやるやつ。そもそも設定を作り込まなくても、原作が二次創作に登場するキャラクターの背景となりうるというなんだか逆説的な状態が生じうる。

ということで二次創作のやり方って創作のコツを勝手に通ることになっている気がする。面白いね。