雀荘訪問記(2)

レンタル電動スクーター(LUUP)を試そうと思ったがポートに着いたら全部の台の充電が心許なくて諦めました。これがあるから嫌なんだよな。電動自転車ならともかく、スクーター路上で止まったら普通に事故じゃないか?
諦めて今日もバスに乗ったら、窓からLUUPで並走する人が見えました。
で、ココッ
下北沢って全然行動圏内じゃなかったんですが、シャレオツなフリーマーケットや文化文化した店が並んでいて怖かったです。なんでここに健康麻雀の店立てたんだ。東大生を狙っているのか。ちなみに雀荘の外観はなんらかのクリニックでした。
自動配牌卓の使い方も完璧になったからいよいよフリーで戦うぞっ、と思っていたら、前に行った店と卓の種類が違った。そらそうよな……普通配牌まで上がってこないよな……。
牌を扱う仕草がまだかなり心もとない。鳴いた牌をチャッって晒すのが一番気持ちいいが、雀風にはあってない。同卓したおじさまが指一本でドラ表示牌めくってるのがかっこよかった。あとカウンティングはなんとなく物理の牌の方がやりやすいかも。
黒棒が自動配牌卓に計算されないことと時間打ち切りを意識しておらず、トップ目オーラスからドラの自風暗刻が内蔵されたリーチを敢行してしまいました。何もわかっていないじゃじゃ馬な初心者だと思われたことでしょう……すんまそん……。リーチツモ北表3裏1、跳ね満ですわ。時間打ち切り難しいな。どう見てもラス親が不利な気がする。
自称門前高打点派の私としてはその他にダブリー一発東、リーチツモメンホン一盃口(高め二盃口)など高い手を和了りまくり、3.5, 1, 1でした。Mリーグルールなのでかなりのプラスです。ごめんあそばせ。ただ配牌がよかっただけです。
あとはリアルっぽいことと言えば、奥の卓で緑一色が出たらしく盛り上がっていました。見たかったな。
点数計算できないですって申告したら計算を待ってくれるのかと思ったが、同卓者が全部やってくれた。教育でやっちゃダメなやつだ。時間打ち切りだからその方が迷惑かからなくてありがたいのだが、これは自発的に勉強しないと永遠に計算できるようにならないな……。あとはここさえできれば戦えることがわかったので、真面目に覚えるか……。
1ゲーム500円なんですけど、帰り際に3000円分のクーポンが貰えて怖かった。ノーレート雀荘の経営大変って聞くからもっと稼いでくれ……。

雀荘訪問記

一昨日の晩であった。友人と山手線の片隅で酒を飲んでいると、今年何を成したか成したいか俺達は何を積み重ねどう生きるかといった酔った人間特有の胡乱な話題と相成った。近頃は終業即Mリーグ観戦の私は答えを持ち合わせておらず、解散してから少し落ち込んだ。多分今創作しているものがないから元気がないのだ。

帰宅して酔った頭でデイリーポータルZのメールマガジンを読んでいると、奇しくも同じような話題が出ている。

「~してみたい」とよくTwitterに書いています。過去のTwitterからそれらを抜き出したら380件ありました。

そこで私も検索してみた。 

こんなんしか出てこないもんな。
翌朝、布団の中で私はなおも考えていた。昨日私が友人に返した唯一の今年成したいことである。
雀荘に行くことだ。
麻雀の初心者向け講座に行きたい気持ちは前々からあって、下調べは済んでいる。HQ麻雀とかSS麻雀教室とか、近頃は初心者向けの麻雀講座の選択肢はかなり色々あるのだった。しかし今日だ。行くのは今日。そこで前々から注目していた雀荘の初心者向け講座が午後からあるのを見つけた。
ここだ。LINEの予約は2往復で済んで、名前さえ聞かれなかった。そんなんでいいのか。こうして私はバスに揺られて見知らぬ町へと向かっていった。

外観はただの商業ビルだったから店に入るまでが一番怯えていたが、中に入ってみると小綺麗な漫画喫茶のような、親しみやすい雰囲気だった。突然申し込んでおいて講師と一対一だったらどうしようと思っていたが、なんと初心者向け講座で5卓埋まった。つまり20人。しかも三分の一程度は女性だった。年齢層は平均取ったら20後半といったところか。フリーの卓でも若い女性がばしばし打っていた。初心者・女性歓迎の雀荘だという事前情報を差っ引いてもさすがに驚いた。麻雀流行っているって本当だったのか。

私はというと、全く麻雀がわからないが友達が打つので挑戦してみたいという大学生のお嬢さん、上品で朗らかなおばさま、分厚い付け爪つけた社会人のねーちゃんの三人と同卓だった。おばさまの応援するチーム・赤坂ドリブンズはつい先週まで絶不調でダントツ最下位だったが、今週好調を取り戻して現在4位まで浮上した。お祝いの言葉を述べて雷電のファンだと告げたら「まだこれからよ!」と励まされた。雷電はここしばらく最下位からブービーを彷徨っている。
ちょっと雀卓の使い方を教えてもらった後はいきなり実践だった。いきなり卓に放り込まれてしまったお嬢さんがこの日で麻雀を嫌いにならなかったならいいのだが。私は実はその方がありがたかった。まさしく雀卓の使い方だけ教わりたかったのだ。しかし難しいことは何もなかった。自動配牌卓が全部やってくれて、手積みもサイコロも必要ない。点数計算もカンペがあるし、点棒の払い方もややこしいこと言われない。半荘二回弱打ったが手牌も悪くなく、三萬単騎の七対子と立直平和ドラ1という気に入りの役を2つ和了れて満足した。和了りが出るたびに拍手が湧き、なんとも初心者らしい和やかな卓であった。
拍子抜けしたが、帰り際に社会人のねーちゃんが「疲れたんで、タバコ吸って帰ります」と言って、おばさまが「あたしも」と言ったところだけはイメージの中の雀荘っぽかった。
そういうことで、私の雀荘デビューは終わった。楽しかった。
しかし残るのは俺達は何を積み重ねどう生きるかという疑問である。一体この趣味はどこに行くんだ。どこを目指せばいいんだ。実のところあまりに呆気なくて、オンライン麻雀とそう変わらないという印象さえあったのだ。趣味の友人ができるといいのか。雀荘が開催するトーナメントで優勝できるといいのか。
わからない……。
雀荘に行くことには成功したが、成すべきことはますますわからなくなった。雀荘よ、教えてくれ。
わかるまでもう少しいろんな雀荘に足を運んでみるつもりだ。